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臨床眼科学会2024ー執筆書籍の先行発売

[2024.11.17]

11/14-11/17、第78回日本臨床眼科学会に参加して参りました。
この学会は眼科医にはリンガンの略称で親しまれています。
全眼科医の参加する眼科の大きな学会といえば、日本眼科学会(ニチガン)とこのリンガンの2つです。
ニチガンの方はやや基礎的(実験レベルの内容や分子生物学的な内容など)が多く、リンガンの方は臨床的(実際の診療で使う知識)の内容が多いという特徴があります。
この2つの学会の他にも角膜の学会や、網膜硝子体学会、緑内障学会、白内障の学会、など専門領域の学会があります。
で、今回は最も参加者の多い(一万人を超える)リンガンに参加するため京都に行ってまいりました。

京都はちょうどよい気温で紅葉にはまだ少し早い、そんな季節感でした。


わたしは木曜日のイブニングセミナーに登壇しました。
今回は白内障手術、特に乱視矯正と硝子体手術同時手術に関する発表でした。


このセミナーは日本眼科学会の理事長大鹿先生の主催でシリーズ化されており、かなり人気のあるセミナーですが、今回3年連続4回目の出場、となりました。
反響はどうだったか、よくわかりません。
その後、演者をした全国の高名な先生方と情報交換の会に参加しました。
個人的にはこちらの会の方が重要で、非常に多数の先進的な手術をされている先生のナマの情報を聞くことができるのでとても貴重なチャンスだと思っています。
メーカー主催の会などでは聞けないような話もありますからね。

ここまでは例年のリンガンと同じような流れでしたが、今回は学会場に出店している本屋さんを巡りました。
学会場には医学書を売る本屋さんが出店するのですが、リンガンは大きな学会なので出店する本屋さんも多く、たくさんの眼科の本に触れることができます。
発表の合間に立ち読みし、ついつい読書に夢中になって見ようと思っていた発表に遅れそうになることもしばしばです。
松江市には大型書店がなく、医学書を扱う本屋さんがないため、Amazonで購入することが多いですが、中身をみて買うことができるのは嬉しいです。
で、今回わたしは初めて本を書きましたので、その先行販売がこのリンガンで行われるということで、各書店に挨拶と宣伝用のポップというものを渡しにいきました。
これまで教科書や雑誌の一つのコーナーを書く、分担執筆というのはチョコチョコとやっていましたが、最初から最後まで一冊書くというのは初めてのことでした。


自分が書いた著作がキチンとした形になって本屋さんに置かれる、というのはなんとも不思議な感覚です。出版社の担当の方が、デザインやイラストや構成など、更には筆が進まない時は励ましてくれたりと非常に尽力していただきましたし、印刷や流通など多くの方が関わってここに置かれているんだな、と思い感無量でした。
内容は眼科の診断に関してあらたな視点を提供することを目的とした本ですが、詳細はまた別の機会に、ということにします。

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また機械展示といって、最新機器の展示もかなり入念にチェックをしました。
眼科に関わる各メーカーがドーンと大きな体育館のようなスペースに展示し、実際に触れることができるので、次にどのような機械が診療に使えるか、機能や大きさなどチェックしました。


実際に患者さんの立場になって検査を受けてみたりして、眩しくないか、姿勢が辛くないかなど、試しました。
医療機器は日進月歩で、このようなチェックを怠るとすぐに置いていかれます。
何よりこだわりの最新の機器を使うことは楽しみでもあり診療のモチベーションが上がることでもあります。

眼内レンズに関する講演も拝聴し、毎年新しいレンズが次から次へと発売されており、選び方も複雑化していることを実感しました。
自分の中での患者さんへのオススメの仕方も年々それに合わせてチューニングしていますが、今回も新たな知見を踏まえてまた微妙にチューニングすることになりました。

今、京都から帰りの特急やくもでこの原稿を書いていますが、線路への落石の影響で備中高梁で止まり、どうなることやら、というところですが、充実したリンガンとなりました。

P.S.
アマゾンでの眼科書籍のランキングで現在4位とのことでした。発売前なのにランキングに入るというのは大変な快挙であると出版社から連絡が来ました。予約注文が多く入っているようで、大変うれしく思いました。この順位は一時間毎に更新されるとのことで瞬間最高順位かもしれません、、、。

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