来年の干支は
ヘビ、と患者さんから聞きました。
ヘビのことで思い出すのはこの本です。
本能的な行動、とかよく言いますけど、どこまでが本能で、どこまでが自分の意思なのか、ということが気になっていました。
この本では様々ないきものの、どの個体にも共通する生まれつきの反応と、その後の経験による行動について論じています。
その例の一つでサルが本能的にヘビを怖がる、というものがありました。
ヘビや細長いものを足元に動かすことでも退避反応が見られる、というものだったと思います。
これは種に共通した反応で、個体差はなく総じて怖がるらしいです。
なんか、面白いですよね。
今度サルに会ったらやってみようと思っています。
さて、
遺伝子レベルでプログラミングされた行動、たとえば赤ちゃんが何ヶ月頃に寝返りを打つようになって、その後喋りだす、とかといったところは本能といえると思います。
眼科にも視力検査がまだできない、言葉での受け答えがはっきりできない頃、本能を利用した検査をします。
厳密に本能かどうかは異論もあるかもしれません。
その一つが縞視力検査です。
縞視力検査は、乳児や小児の視力を測定する検査で、グレーティング視力検査(grating aculity test)とも呼ばれます。
縞模様と灰色の無地の板を同時に提示し、縞模様の方を見る可能性が高くなるようにすることで視力を推定します。
縞視力検査の原理は、乳児期に縞模様を好んで見るという特徴を利用したものです。
縞の太さや、目からの距離を変えていくことで、詳しい視力が分かる仕組みです。
これも、なんか面白いですよね。