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山陰眼科手術談話会(2024/1/20)

[2024.01.22]

山陰手術談話会という山陰地方の眼科医の会に出席しました。
今回は私の特別講演ということで「開業医の網膜診療ー限界とその先」というテーマで講演を行いました。
網膜診療とは、具体的には手術治療を中心とするSurgical Retina(網膜剥離や網膜前膜、黄斑円孔など)の領域と、診断や内科的治療を行うMedical Retina(加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫、その他希少疾患など)領域に分けられます。
網膜を扱う手術には特別な手術機器が必要ですし、高度な技術を要します。
正確に診断するには網膜電図や眼底の広角撮影や造影検査など特殊な診断機器が必要ですし、経験や知識が必要です。
そのため、専門的な網膜診療は大学病院や一部の基幹病院で行われることの多い領域といえます。
私はもともと大学病院等で網膜診療を行っていましたので、開業医でもしっかりとした網膜診療をしていきたいと思って院内の設備を整え、実際に行って参りました。
手術に関しては細かい手術手技というよりは手術の時期や、そもそも手術をするべきかどうかについて、開業医の立場で行う場合の注意などをお話しました。
Medical retinaに関しては、抗VEGF薬の硝子体注射が一般的になり、一辺倒になりがちな傾向のある昨今ですが、本当に硝子体注射が必要かどうかの見極めや、勘違いしやすい診断が困難な症例についてお話しました。
網膜診療を開業医の立場でしっかりと行う上での注意や、いかにして限界を超えていくか、という工夫などのお話をしました。
一時間程度、100スライド以上の長い話になったため、私も疲れましたが聴いた先生も疲れたと思います。
その後、色々な先生が提示する症例に対して、熱い議論が交わされました。

会の後は参加した山陰地区の眼科の先生と意見交換をしました。
コロナ禍で札幌から松江に帰ってきたので他の先生と、周囲の先生と深く話す機会が少なかったのを残念に思っていました。
少しずつこのような会ができるようになり、今回も非常に貴重な機会となりました。
手術に対する様々な先生の様々な考え方に触れるととても刺激になりますし、新たな着想が得られることもあります。
来週の金曜、2/3,2/3は京都で行われる眼科手術学会に参加し、緑内障手術について話をしてくる予定です。
外来をお休みし、ご迷惑をおかけしますが、当院での診療のアップデートできるよう勉強して参りますのでご理解のほどよろしくお願いします。

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