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院内設備①電子カルテ(エムスリーデジカル)

[2022.07.01]

当院は去年からエムスリーデジカルという電子カルテを導入しています。

電子カルテのメリットは

①無期限に保存できること

②取り出しの容易さ

③共有できること

があります。

カルテは保管しなければならない期間が決まっていますが、実際にはもっと前の情報が必要になる場合もあります。

理想的には永久に保管して、すぐに情報を取り出して診察の時に参照できるのが一番です。

紙カルテでは膨大な量になるため、保管の場所も相当必要になりますし、それを診察の都度取り出してくるのは時間がかかりすぎます。

図書館の本棚から本を探して取ってくるようなイメージです。

そのため、ある程度の期間で区切って廃棄するか、保管はするけれども診察の時には出さないというようにするしかありません。

電子カルテでは、電子データなので何年前のデータであっても永久に保存が可能で、即座に一覧できます。

探して取り出してくる事務員の時間を大幅に削減できます。

また、電子データですので同時に複数の場所でカルテを閲覧できるというメリットもあります。

一方、紙には紙の良さがあります。

紙に書くことは、見なくてもできるという点です。

パソコンに文字を打ち込むことは、ブラインドタッチを習得していたとしても画面を見る必要があります。

眼科の場合は右と左があり、この所見は右で、これは左で、と文章がかなりごちゃごちゃします。

書くのもたいへんですし、読むのもたいへんです。

 

紙ならば患者さんの話を聞きながら、顔を見ながら、メモを取ることが可能です。

よく電子カルテの病院で医師がモニターばかり見ていて心の通った会話ができなかったという患者さんの不満の声を聞くことがあります。

またコピーアンドペーストが繰り返されすぎて、情報の質が低下する問題も指摘されています。

 

紙カルテは、その点で少し有利だと思います。

 

紙カルテは、文字情報の入力と、イラストの入力が持ち替えたりすることなく切り替えることができます。

実際には切り替えているというよりただ書いているだけですが。

電子カルテもイラストは書けますが、イラストを書く画面を呼び出さなければなりませんし、書きやすさもこれまでのタッチパネルではもう一つストレスの溜まる書き味でした。

 

そこで当院ではiPadを紙カルテのように使用する電子カルテ運用をしています。

iPadに通常の紙カルテのように書き込む、所見も処方も自由に書き込む方式です。

これにより、患者さんの顔を見ながら対話や診察に集中することができるようになりました。

またこの方式はiPadの優れた書き味が大事で、この運用を行うための技術革新が進み、機が熟したと思い、導入しました。

 

もちろん当院のシステムも完璧ではありません。

 

画像データは別のファイリングシステムを使用しているため連携はしているものの、少し手間な部分はあります。

もう少し、こうなれば、という点はまだまだあります。

しかし、これまで様々な病院や診療所で、おそらく10種類以上の電子カルテで仕事をしてきましたし、電子カルテ導入にも関わったことがありますが、当院の運用は現時点ではかなり良い線行っている方かなと思っています。

 

今後も電子カルテシステムを改善し、患者さんの待ち時間が少なく、しっかりとしたカルテを残せるように工夫を続けていこうと思います。

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