網膜硝子体学会2022
網膜硝子体学会に参加しました
2022/12/2-4、大阪にて開催された日本網膜硝子体学会に参加して参りました。
眼科と一口にいっても、目の周りのまぶた、目の表面にあたる角膜、白内障になることで有名な水晶体、緑内障や視神経、そして網膜硝子体など専門分野に分かれています。
私は網膜剥離を治したい、治療しなければどうにもならない疾患をきちんと治療できるようになりたい、という思いから北海道の専門施設で網膜硝子体の修練を積みました。
ということで自分は一応眼科の中では網膜硝子体分野の専門家かな、と思っています。
しかしながら何をもって専門家というのかは難しいところです。
眼科専門医を認定する制度があります。
なかなか難しい眼科の試験を合格し、論文を書いたり学会で発表したりと色々 な条件をクリアすると認定を受けることができます。
更新するのもなかなか大変です。
眼科医になって5年くらいすると多くの眼科医が取るので、私も取りました。
眼科専門医は眼科全体の専門医であり、さきほどの話の眼科の中の細かい分野 の専門は特に認定制度などはありません。
これまで眼科医として歩んできたキャリアをもとに、自分で言うしかないという感じです。
眼科医どうしだと横のつながりでなんとなく把握しているので聞かれることもありませんが。
私の場合は網膜硝子体分野の診断や治療をしてきましたし、教育にも携わってきていますので自分で網膜硝子体分野の専門家と自認しています。
前置きが長くなりました。
今回参加した学会は網膜硝子体という、目の奥の手術などの治療の自称専門家 が集まる、よりコアな学会です。
先日参加した臨床眼科学会よりは規模が小さいですが、その分より専門分野の 突っ込んだ議論がなされます。
今回私が注目していたのは
①新しい抗VEGF治療薬の効果や安全性はどうか?
②抗がん剤の副作用としても網膜病変に関して新たな情報がないか?
③コロナ関連の網膜病変はどのような報告があるか?
④新しい画像診断や手術の器具のアップデートがないか?
などの点でした。
自分の発表はなかったので、なにか持って帰ることのできる知識はないかと思いながら聞いてきました。
いくつか皆さんのお役に立てる情報を持って帰れたかなと思います。